定着について

2011-02-22 17:21:17

私は現在、「生きがい」と「やりがい」を持って再就職支援業務に関わっておりますが、雇用環境が、なかなか改善されないために採用に至るまでの期間が長期化しており特に50歳代で会社都合で退職を余儀なくされた人はメンタルの面も含めまして採用決定までには相当な時間を要しているのが現状です。一人の採用枠に10名~20名が応募する、と言うことが、あたりまえになっており求人案件によっては「目を疑いたくなる様な」数の求職者が応募する場合が多々あり、企業に対する積極的なアプローチを心掛けマッチングに日々、邁進しております。
知人の息子さんは50歳代前半で中堅企業に長年勤務していたのですが、業績の悪化により雇用調整で2年前に退職となりました。精力的に再就職活動をするも当初はなかなか採用を勝ち取ることが出来ず、半年後にようやく再就職が出来た、とのことでした。
しかし、3ケ月が経過した頃に、突然、会社を辞めてきたそうです。息子さんに理由を聞いても、ただ「なんとなく」と言う返事が返ってくるばかりで「退職理由を説明しょうとしない」と嘆いておりました。
その後、再就職をしたのですが、短期間で辞めてしまい、未だに職についていない、と言うことで、私に「一度、息子とじっくり話をしてみてくれないか」との相談がありました。
息子さんは会った当初、なかなか心を開いてくれませんでしたが、何度か会っているうちに気持ちを聴かせてくれました。
退職の主な理由は「人間関係と達成感が得られない」と言うことでした。上司と同僚とのコミュニケーションがうまくいかず、そして、日々の仕事がつまらなくなり、我慢が出来なくなった、とため息交じりに話しておりました。
「定着」と言う課題に大きく関わるライフプランについて問いかけてみると、「再就職することしか頭になく、将来的なものは全く考えていなかった」と「定着するためには!」の部分が欠落しておりました。再就職にあたって人生の設計図をしっかり描くことが大切ということを事例を交えて話をしました。理解をして貰えたと、確信しておりますが!!
知人の息子さんとは対照的に支援業務の求職者の中には退職当初から「自分の今後の進むべき方向性をしっかり見据えて」再就職を勝ち取り、良好な人間関係を構築し、仕事を前向きに捉え、様々な課題を乗り越えて定着が出来ている人もおります。
再就職に伴うエネルギーは大変なものがあります。苦労に苦労を重ねて、ようやく栄冠を勝ち取る。しかし「将来を見据えた忍耐」が出来るか、どうか!
ライフプランに自分として、しっかり向き合うことが出来るかどうか!!定着と言う課題には必要、不可欠と考えます。あなたのライフプランを「エイジング・アドバイザー®」と一緒に考えてみませんか。


荻野 良治

荻野 良治 (おぎの りょうじ) 満64歳
エイジング・アドバイザー®/世渡り指南師®/プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/認定キャリア・コンサルタント/認定エグゼクティブ・コーチ
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